本物じゃない/6
 

【4】 小さな会社に就職すると、社長が豪傑めいたことをいう。「今の不況は100年に一度のチャンス」とか。
 3ヵ月後、会社が手形の不渡りを出したことが判明。社長は非常に狼狽しており、大物めいた行動を取らない。社長に問うと、「ごめん、俺、本物じゃないから」という。豪傑めいた振舞いは偽物だった。

【5】 知り合いの業者から、国産うなぎをもらう。それを食べた後、電話がかかってきて、「ごめん、あれ、本物じゃないから」といわれる。中国産だった。

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 このように、本物ではないこと、本物ではないもの、について、よく考えている。
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