朝そそぐ朝/
木立 悟
水の寒さ
河口の唇
置き去りの光
さざ波と迫害
水紋を噛み
沈む硬度
渦をなぞり
冬はとどまり
空に巻きついて
熱は過ぎ
角は羽
反射を 前へ前へと散らす
橋の無音
武器の裏の言葉
月を縛る言葉
街をしまい
街を重ねる
道を進む 水の背
銀のせた舟
曇が降らす火を
曳いてゆく
雨は街を 空へ運ぶ
泡が降り 目をつむり
朝は手のひらに華やいでゆく
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