あの日に還りたい/一 二
を閉ざすが
故に読み取る永遠の深み
永遠なる光と永久に結ばればこそ
偉大なる探求者
まさに世界の真理を探る幼子
その真理を求めて俺は一生を費やす
暗闇に行き暮れながら
墓穴にも比すべき暗黒と共に
幼子よ
幼子の上に不滅の魂が
太陽のように光り輝くさまは
まるで生命に対する慈愛の如し
一時も忘るることが出来ない存在
幼子よ、幼子は栄光に輝くのは
天上から発する自由を一身に纏うが為
それなのに、何故にあくせくと求めるのか
歳経るとともに避けがたい軛を
われ知らず天与の祝福と抗えさせつつ
ほどなく、幼子の魂は現世の重荷を担い
慣習がずっしりとのしかかる
霜の如く重く、命そのものの如く根深く…
俺の魂はあの永遠の海を見
生命の出自たる海を見
刹那にそこへ還ることが許され
子供たちが岸辺で戯れる姿と
永久に高鳴る潮騒の音を聞く…
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