ブロックフィッシュの背びれ/в+в
 


あてもなく昼下がり
運命の意図に手を伸ばせば
終わらない旋回の始まり

エナメルの細い義肢が
つかんだ銀のフラフープ
とてもきれいで嫌いな色

錆びついた金属帽子が
口笛にあわせて軋んだ
失速装置のベルが耳の奥で
うれしそうに鳴りひびく

年代物の粉砕機を使って
死にかけたミールの命を救ったけれど
奴らは生まれつきの偽物

背中の開いた部外者へ
独りでに姿を変えていく
ウィーニーが屋根の上で
本気で笑っている
赤い服の小さなウィーニー


鳶色の扉を叩けば
天窓から驚いて顔を出す
黒い毛玉の発火鼠たち

逃げるように甘い太陽
耳障り
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