35年後の世界/はだいろ
 

ぼくの近所に、住んでいたのである。
とうとう、
家元の落語は、一度も聞くことは、
かなわなかった。
ぼくは、この街が好きなので,
この街に住みたい。
たとえ、NTTが、無人の電波塔を、
人権を無視して、
金儲けのために、建てるのだとしても、
この街が好きなのだ。


35年後は、近未来で、
もはや、
SF的な世界でもあろう。
会社なんて、いつつぶれるか、わからない。
地震がいつ来て、
原発で関東が壊滅するかも、わからない。
そんな世界に、
子供を、
送り込んでも、いいのだろうか。
ぼくはとても、苦しみ、悩んでいる。
いつも、
周りから遅れて、
最後衛を、歩いているのだ。
いちばんうしろを、
歩いているのだ。





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