細々と/
たもつ
毎朝なのかもしれない
ぼくの指は豆腐に刺さって
抜こうとすればするほど
意味との距離が遠ざかっていく
交番に住むアマガエルに
おはようを言うきみの顔が
今日もきれいだから
もう懐かしいことしか
思い出せない
外は雨の日のように静か
雨の日と間違えた人が
傘を差して歩く
ぼくのついた嘘が
細々ときみに伝わる
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