伏流、または地平について。/
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交わるさきに物語が生まれるのだとしたら、まさにこの『わたしたちの夏』は、<わたしたち>、<わたし>や<あなた>の織りなす生の似姿なのだ。そのことこそが、この映画の生きている時間とわたしたちの生きている時間を地続きにする。伏流となって、わたしたちの生になだれ込んでくる。
決して、映画は物語に還元されないし、またわたしたちも、抱え込んだ物語にのみ還元されて生きはしない。そう、何かが「どうしても余ってしまう」のだ。
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