御伽話その4〜平凡〜/永乃ゆち
 
にリオのカーニバル。みたいな?」

「・・・・・・・」

「なんだよー。向井くーん!!」

妻はやっぱりちょっと変わっている・・・。

でも、そんな妻が、僕は大好きなんだ。
平凡な僕がちょっと特別な存在になったような錯覚を起こす。
妻は愛情表現が豊かだから。
やっぱり僕でなければだめなんだと
思わせてくれる。

居てくれるだけで良い。
何もしなくて良い。
ただ僕のそばで、生きていて欲しい。

僕たちはシーソーのようなバランスを保って
愛し合ってる、きっと誰より平凡な
男と女なんだ。



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君が空を見上げる時
僕を思い出せるよう。
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