ワークソング/梅昆布茶
 
血を流して働くのだね

愛のために


世界はとても素敵なシステムでそれを搾取してゆく

欲望は限りない狡さをもって知恵を滅亡させようとするのだね


世界は愛ではなりたっていないし

僕と君も車の中でニルバーナきいていた


破壊的なベースラインとクールなドラムそして壊滅的なカートコバーンのギターとメッセージを

聴きながらキッスもしなかったね


僕の労働は君の何に値するのだろうか


君のフライパンでさえ

君にとってはたぶん意味あるもの

でもきみもぼくもつねにすべてのレベルで細胞が入れ替わっているし


大好きな君はちょっと前の笑顔と

曖昧な笑顔と怒った笑顔と


いつもワークソングを聴きながら

きみとデートして

ゆるいバストラインを愛でながらも

プロレタリアートでミュージシャンで詩人で


せめてありたいと思っているのだけれど



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