小さな計画/木原東子
が高い
(夏の朝顔夕顔苦瓜胡瓜は織り込み済み)
(夏はブーゲンビリアかノウゼンカズラ)
(巨大向日葵育てよう)
涼風吹けば銀木犀
枇杷の華も華やかならずとも
嬉しきかなや夢の生垣
常緑に
もし足らなさそうならヘデラと八つ手のパッチワーク
これで秘密の花園ができたかしら
人生が終わる頃にやっとプランができたので
世界の内と外が透けて見えるような見えないような
でも見えるような
魂となってもそこに留まるだろう
そこに座って問うだろう
これらは何故ですか
実におかしい
宇宙に飛び交う致死光線から
薄い大気に守られて
考えるものが問うている
助けを求めている
僥倖にしては酷すぎると
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