花蝶陽月/たちばなまこと
かに照らす
瞳の星がまたたき さえずる うた
ささやきと くぐもる呼吸とを つなぐ言葉の入り口が
終わらない文のやりとりを呼ぶ
はじめて向かいあった冬
月から詩を受け取った
「とても、すてきだね」と告げた
その鈍い痛みに気付けない程に
深く痛みを抱えていた頃
思えば蝶は舞っていた
いま つながる
色を得た空
永遠の海 自由におよいでゆけ
明けの三日月には
もっと やわらかく継ぐだろう
金色を
花、太陽、から 蝶、月のもとへ
蜜と光
おしみなく
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