脳男・マストダイ/ホロウ・シカエルボク
 




イラついて
鬱血した脳髄をガリガリ齧りたくて、どうしてもそうしたくて
釘抜きで顎を削っていたら鈍臭い音がして
俺の口腔には脳漿の雨だ
舌の上に降るたびに目映い光が…
それは次第に勢いを増し、点滅は次第に浅くなり…

常世の光!(;゚∀゚)=3ムッハー

俺は口を強く閉じた
「こぼしては駄目だ、俺が俺でなくなる」
脳漿は喉笛を伝い食道から胃袋へ、そしてあらゆる腸を通り…
排泄されたくない、排泄されるとどのみち駄目だ、という
俺の焦りを笑うかのように見事に消化吸収され
肉体のあらゆる部分でそれは新しい思考形態となった
能動的でダメ
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