十一月のギフト/キメラ
裂いた記憶に興じる
焼け墜ちた血皿に幾つもの音を重ね
削り併せながら残膠と消えちまう
移ろい
澱みに染み渡る沸点に沈黙だけを殺した
諦ならぬ創造やら逸脱を得るから
焼身し
日光更新
やがて滑り込む陽射しに
光射しない場所を望み
俺が初めて見上げる木目
モノロオグは消え遠ざかる
俯角窮まりない暗くなぜる右側に微睡み
微睡んでそこで俺は弾んだ
切った水面アラート
稚気と気泡は絡まず割れ続け
移ろいがまた
澱みながら罪の香りを解らせた
甚だしい
全くだ
俺は離れた
一度の過ちに左側はすべてに変わる
まるで
響かぬ核
黒く細い明星だ
震え続け
脅え続け
躰の糸をまだ
乞え得ぬすべてに投げつけ
音は消えた日の印象に死んだ
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