表情/
yamadahifumi
夜の中に透明な線があって
それは「雨」と呼ばれる
あの日、降りしきっていた雨も
今、僕の頭上では収束している
あの日、乾いた言辞を放った僕も
今や湿った男となった
人々の雑踏の中を行く僕に
どんな表情も浮かんでいない
戻る
編
削
Point
(1)