系統樹/yuko
 

母親の
首を絞めてしまう
再配列を繰り返して
けぶる家族のかたち
雨が降るきざはしを渡る
血痕

わたしは彼女を知らない
彼女もわたしを知らない


の奥(眠らない
べっ   (誰も、
とりと零れ出した(水面を覗かない
夜(詐称され、
箒星を呑み込んで(光る
胎内) 生まれた!
音楽 (血液、
(竪琴に、
磔にされたわたし)(つばさ、
の引き攣れたような
―すべてを    痕跡)
知っているかのように笑うのは



洪水、
の中心を流れていく髪はけして絡まらない。
人混みのなか逃げていくあなたは、夜の保護
色を知っていますか。彼女
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