独白/
……とある蛙
過ごしていた。
結局おれは図体のでかい小動物でしか無く、常に何かに怯えてビクビク生きてきた。おれは、この世に別れを告げることもできず、毎日毎晩別れの詩を書いているのだ。
別れの歌
見つめる眼が暗くなり
投げかける言葉が辛辣となり、
愛を語るにはあまりにも長く暮らしすぎた。
おれは常に我慢してきたと思っていたが
別れることへの恐れと苦しみが
それら我慢をどこかへ霧散させた。
そして病的な思考が
おれの渇きを増
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