側線から/
Lily Philia
あたしに囓りついた 台詞
瘡蓋
降りしきる雨の 音
愚想
きず きず きず きす
伝えられなかった 冗談めいてて
こんなこと
いえるはずがない
目の奥が痛い
数字が今日を告げている
泣きたくなる朝
だれのものでもない名前を喚んで
それを真面目に恋人だと思い込んでいた
それでも
あたしのかわりなんて
いなかったの
ぼんやりと
しゃがみこむ
あたしのひざは
つめたかったから
なにもかもがふたしかで
し
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