しーけんす/ねなぎ
 

繰り返された
季節の中で
息をする事も忘れ
見ていた

あの薄暗い
部屋の中で
布団を押し込めた
部屋の中で
かび臭い
色褪せた中で
閉じ篭っていた
微睡みのように
指を絡めて
もどかしくて
焦るように
目の中を
覗き込んで
首筋を伝う汗を
舐めるように
倒れこんだ
背中に
腕を廻して
肩口を抑え
引き寄せて
解けないように

漏れ出した

耳元で

荒いまま

投げ出して

掴みそこねた

のたうちを

滑るように

見下ろして

逃げるような

音に

声を立てて

這うように

押し付けて
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