雨の帰り/yamadahifumi
 
雨の日に、彼女は・・・

蛙道を通って帰っていく

街々の灯は遠く

自分の歩みだけが灯火だった

学校での辛いことが忘れられず 彼女は

Walkmanの音量を最大まで上げる

耳が割れそうだ 頭が壊れそうだ

それでも彼女は気持ちが良い

彼女の周りは光り輝き

彼女にとって世界はこんなにも美しいものになっていた

その時、彼女は傘を脱いで

雨の中を一人、帰っていった・・・
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