Log out/霜天
 
扉を閉めて、指先で弾ける静電気を
暫くそのままで見ていましょう
しなる電線の上で夜が、暗さを競い合うばかり
ヘッドライトでも事足りるうちに
ベッドに沈み込んで、内側に落ちましょう


見つけられない、かくれんぼを
公園のベンチの裏で繰り返す人達
夕暮れの鐘の音を、拾い集めて
またここで、明日
それさえあれば、いつだって

寄り添う柱の影で
揺れている砂時計
さらさら、さらさら
振り切れるまで
その音を
届く範囲の世界なら
今は目を閉じること



沈み込んで、落下する、加速する
全てが反対へ、天井へと消えていく
目を閉じて、暗く広がる裏側で
終わります、終わります
閉じた扉に
またここで明日、と
さらさらと動く音、どこかで


沈み込む内側に
触れて再び始まるまでの、速度

今は眠りに流れることを
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