nai-tari make-tari/竜門勇気
誰一人
そういうふうには
できていない
だけど
僕達は
確かに永遠に続くようには生まれない
誰一人
そんなことを思って生まれるわけじゃないけれど
だけど
靴箱の中をのぞきこむ
古びた蝶番がきしんでいる
僕は確かに
永遠を生きようとは思わないけれど
結局持って歩けるのは今という時間だけで
僕の後を歩く人は
きっとこの景色も違って見えるんだろうとこわくなった
僕は
確かに僕の真ん中にいるのだろうけど
寄り添うものもないこの点を
誰か一人すら
見ないのだろうと
のんきな絶望で生き続けている
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