廃仏毀釈と偶像崇拝/salco
 
も激動期も彼ら国民のものだ
そして早晩、こんな小者は忘れ去られる
ロンドン大空襲下、ジョージ六世の不退転がはや
曾孫でナチのコスプレに化すが如しだ

「アッラーアクバル、アッラーアクバル」
パーレビ以来は聞き知った、いや
ピラトとペテロの夜もそうだったかも知れない
やり手の好き者がブルータスに振り向いた後も
その前も、営々と繰り返されて来た
これは新陳代謝のひとコマ
高揚の雄叫びが
土煙と血糊の陽気な祭典を繰り広げる
トマト祭りそっくりな心酔
反勢力と民のミートソース期
しばらくは密告と人間狩りが続くのだろう
そして新政権がつまずき続ければ
今度は偶像探しが始まるわけだ
家電製品や光通信を身辺に侍らせ
スペースシャトルや弾道ミサイルを義肢より発達させながら
人類の意識領域がどうしてこうも進歩しないのか
それが不思議でならない
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