廃仏毀釈と偶像崇拝/salco
エテカリンブルクのイパチェフの家で
一九一九年七月一六日から一七日の間に
人知れずロマノフ王朝が最期を迎え
ニコライ二世と后妃アレクサンドラ
長女オリガ、次女タチアナ、三女マリア、四女アナスタシア
継嗣アレクセイと
従者の計十一人が地下室でゴミのように処分され
皇帝は即死だったが
出血量を抑えるべく狙撃手達は心臓を狙ったにも関わらず
皇女達はコルセットに隠せるだけの宝石を縫いこんでいた為
何発と浴びた弾丸の幾つかが跳ね返り
三、四人が暫くは虫の息で生きていて
全員の死亡が確認されるまで三〇分かかったそうだ
極秘裏に埋められた遺体のうち
途上で焼かれた二体の遺骨の一部を
[次のページ]
戻る 編 削 Point(5)