いなす/桐子
 
つぎつぎ打ちかかってくるものは
軽くいなして進むけれども
一発がつんとくるものには
少々てこずる

後悔はしない主義
後悔を後悔してるだけだが
しかしやりきれないときは
おれも月を見上げるしかない

前に進むこと
それが至上のこと
そう思ってるが常だもの
しかし立ち止まると死ぬなんて
思いこみかもしらん

慣れない思考に頭が戸惑う
うっすらと霧がかったような
脳裏のスクリーン
曇りを拭き取りたいが
頭に手を突っ込むか

いっそ
潔く諦めて
後ろを振り向くのも
いいのかも知らん

忘れられんのなら
もう曇りの晴れることなら
なんでもやってかにゃ
いかんのかも知らん
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