無題/つみき
 

改行を連ねて測るその距離を知った時からその背見送り

待ち惚け待たされ惚けて暮れなずむ町に溶ければさびしくもない

さよならと言わず別れた十字路に右も左も後ろもなくて

木蓮や椿のように枯れるならせめてその時目を閉じさせて

懐かしいアルバムみたいな存在で寄り添うひとに来世なりたい

改行を連ねて隠した真心をあの時そっと渡せば良かった



2009.1.7
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