坦懐/るるりら
 
中の朝は 貝の内側
わたしにかけられた 微粒子が ひかる
丹念にかさねならた 微粒子の中で
なんのこだわりもない おばあさんの手の皺を想う
年輪が わたしを えらんだのかな


としよりは すごい
あとがないから すごいのか
たいせつなもを なんのこだわりもなく
だれというわけでもなく さしだせる

そして
こだわってしまうわたしに 名づけられてしまう
これが 虚心坦懐だと

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