川原にて/さすらいのまーつん
 
君が見ているものが
僕には 見えない

君が足を踏み入れる場所に
僕は 行けない

だけど たぶん それでいいんだ
見えないことは 祝福でもある
留まることは 安らぎでもある

眼がくらむような光芒にも 闇の底に刻まれた謎にも
この指先は 触れずに終わるのだとしても

盲目であること 臆病であること
でもそれ以上に
知ることが 僕にはつらい

あの川原に転がる石の1つに
僕も 加わる
君は 珍しい草花のように
岸辺に1人 咲いている
寂しくはないのか 怖くはないのか

だけど きっと それでいいんだ
君は知ることを 選んだのだから  
戻る   Point(2)