川の幻影/
番田
人の多くは 疲れた 幻のようなものなのであるが
私は 何も知らない そのことについては
いつまでも そっと 川面を見ていた
疲れだけが 転がっている
空の真上に へばりついたようにも見える
遠い国の美術館の中で通りすぎたことのある 絵画のように
戻る
編
削
Point
(3)