海へ/さすらいのまーつん
 
夕暮れの海
東はステンレスのように冷ややかな薄いブルー
西は白熱した銅線のようなオレンジ
お前は美しい
限りない数の表情を持ち
いつもどこかを目指している
お前は優しい
あるゆる色を映すが おまえ自身は透けている

お前は僕に思い出をせがむ
それで僕は胸の棘を抜いて お前に託す

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