遠吠/faik
 
奇を衒う、という作風は
技才ある方がやるもんです
私のようなあんぽんたんには
到底真似できやしないのです


弁えております
それに及ぶ才がないことも
学に費やす気がないことも
努力を続ける意地がないことも
あるのはただただだらだらと
だらだらと過ごした歳月だけ
それ以外には御座いません


それでも日々、肌で感じ
浮かぶ想いは確かに在って
どこかに追いやってしまうには
あまりに育ちすぎてしまったそれを
吐き出さずにはどうにもいられず


拙い語彙を掻き集め
ヒトツオボエをすり減らし
くたくたになったコットンを
なんとかそれらしく継ぎ合わせ
人様から見れば大変みすぼらしく
或いは不快感さえ与える様で
やっているのでございます
今日も今日とて 今日も今日とて
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