星/mortalis
 
 

夕暮れの

赤い切り口 地平のところ

東(ひんがし)の

少し高くに昇った星を

闇に紛れた雲竜(くもりゅう)が

飲み込まんとば大顎(おおあぎと)


竜に左右を挟まれて

キラキラ光る一番星は

大きなお空で輝けど

あんまり小粒なものだから

闇にぽつんとひとりきり


ひとり静かに泣いている



 
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