アクター/梅昆布茶
太陽のカーテンがあがつて
君にKissをする
柔らかな声で
寝癖のついた髪で
聞こえてくる
きみのおはよう
僕は幾千もの浜辺にうちあげられた流木
海と風と砂の匂いをたずさえた
一等航海士
人生は不思議だね
君の瞳のなかに
僕がいるなんて
僕は幾億年もの旅を続けるジプシー
星の流れる時間を
渡ってきた
僕は冴えないアクター
舞台の無い
道化師
終わりの無い影踏みを
韻を踏まない日常のなかに
溶かし込んで生きる
蜉蝣
今日も
舞台の袖で
拙く愛を語る
儚いアクターは僕
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