革命前夜/faik
う。だが、それはもう過ぎたこと。変わるべき時今日がその日だ。意気も揚々とアラームを止め、立ち上がる。踏みしめた床材が、まるで昨日とは違うもので出来ているようにさえ思えた。
けたたましいアラームの音。ハッとして覚醒。時計を見る。これはデジャブだと嘯いた。
世は間もなくランチタイム。雨だと感じた窓の外の音が、斜向かいで連日行われている建築作業の騒音だったことを知る。
ああ、良かった。場違いに思う。とにもかくにも私は、選好みせず、全ての器官をきちんと夢の中に連れて行ってあげられていたらしい。
騒音と罵声の褥の上、ひとりクツクツと哂う私のうずまき管では、絶えず雨が降っている。
実に、爽やかな失望だ。
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