兵士/
アラガイs
忘れようと沈黙の雨を降らす世界
夜を迎える怒濤が濡れた一粒の雨にかわる
若者は燭台をまえにして償いの祈りを捧げた
母の死を 父の死を
天使が誘う子供たちの死を青空にみつめながら
ヒマラヤ杉に残した銃痕にひれ伏し砂に嗚咽する
正義を誓う勇者に刻まれた片腕
その雄叫びの墨の跡もやわらかな土壌へと消えたいま
季節が乾く度に、殺されたものの顔が浮かびあがる 。
戻る
編
削
Point
(2)