あたたかい亡霊たちのカンバス/
ホロウ・シカエルボク
色
名を思い出せない
少女たちの不確かなワルツの足さばき
床のすみに残った爪のあとが
ねえ
ギリギリと
ギリギリと
泣き声を
あげているんだ
破れたソファーにかくれたネズミ、出口を忘れて腐敗するんだ
きみはいつか絶望的な朝におちいるだろう、でも恐れることはない
それはたまたま解明された一日というだけのことなのだから
誰かの手ちがいで垣間見えた
隠された絵画の色づかいの様なものなのだから
戻る
編
削
Point
(5)