雲がぶんぶん飛んで行く/さすらいのまーつん
雲が ぶんぶん飛んで行く
クローゼットに投げる 枕みたいに
川が びゅんびゅん流れていて
魚たちは 光のようなスピードで 海に殺到する
せわしないな
かみさまが 居眠り運転をして
世界のアクセルを 踏み抜いたのだろうか
真昼の太陽は 訪れたと思ったら もういなくなってる
夕日が ぐんぐん昇ってくる
お前の出番には まだ早過ぎるのっていうのに
僕はまだ 目覚めてもいないっていうのに
綿雲に跨る 夢を見た
いい歳して お空でお馬さんごっこ
雲の形は プロペラ飛行機や ペルシャ絨毯になったりして
人っ子一人いない ジオラマみたいな世界の上を 遊びまわった
僕
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