ともだちのいない場所/吉岡ペペロ
彼女がバイブでイクのを見つめていた
誰もいない公園でひとりぼっちだった
ひとりぼっちの公園で遊べるだけ遊んでいた
ともだちのいない場所が好きだった
のんびりとした蝉の声でバイブが音を立てていた
道具を使ってするセックスは
こころを使ってするそれよりも
あたたかみのないものだった
気持ちをただ押さえていても
いつか爆発する
それなら
つぎはぎだらけのほうがいい
だから道具はコンビニのごみ箱に捨てた
彼女がバイブでイクのを見つめていた
誰もいない公園でひとりぼっちだった
ひとりぼっちの公園で遊べるだけ遊んでいた
ともだちのいない場所が好きだった
のんびりとした蝉の声でバイブが音を立てていた
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