H.S/AB(なかほど)
優しいひとがいた
いつも笑ってくれた
唇かみしめた日も
肩をたたいてくれた
優しいひとがいた
馬鹿のつくほど素直な
人の心なんて知らねえと
言いながらも泣いていた
優しいひとがいた
星になってしまった
愛する者への熱い思い
消えるはずもないのに
それでも静かに 静かに
瞳 閉じてしまった
あいつの娘たちは
まだ羽跡残る天使で
男親に似るのだろう
同じ笑顔見せるのだろう
優しいひとがいた
星になってしまった
いつか会えると思ってた
あの頃の酒のつづきを
あの頃の話のつづきを
あの頃の夢のつづきを
[次のページ]
戻る 編 削 Point(2)