弱虫/ピッピ
うのか
先週までは随分と薄着で過ごしてきたじゃないか
あれからもう相当気温も下がったのだろう
昨日来なかった奴の事を思い出す
田中、佐藤、塩木、
金本には誰かが巫山戯て電話を掛けていただろう
あいつも困ったように
「最近調子が良くないんだ」
と言っていた気がする
何にでも怒っていたなあ
仕事の話はすんなとか
場の雰囲気が悪くなると思ってしたことなのに
結局は俺が一番場を悪くしていた
そのツケだったのかもしれない
たまに噪げばこうなるのだ
吐き気が来る
こんなことをしている場合じゃないのか
暴れている
皮下脂肪の下で
延々と
アルコールランプに蓋をするように
ここでこうやって息絶えても
いいのかもしれない と
暇だから
暇すぎるから
ティッシュを一枚顔に乗せて
眠りにつこうとして
寝返りも打てないし
自分の息が籠るし
そうやって生のしがらみが俺を苦しめて
ようやく現世に帰ってきて
馬鹿みたいだな、と笑いながら
起き上がって薬を飲んで
また少し眠る
そこで見てるんだろ
笑ってもいいんだぜ
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