金色の死者再生/狩心
 
できるか
絶望の中での絶望、
繰り返される悪夢の中での喚起、
もう嫌だと飽きるほど唱えたね、
でもいつの間にか
再生できないほどの爆心地を取り囲む荒野に
冬を仲間にし、恐怖をしもべにした
木々の枝の広がり、空の果実をつかみ、
もぎ取るほどの拳の骨の音、
関節が痺れ唸る構造体形成、

自らを動かすのは自分ではない、
絶え間ない空間がある限り、
化膿が我らを尽きさせ、動かす、
もっと不可能な不可思議の疫病魔、
礼善と笑顔の祝祭、
太陽が当たっている、日向の
微生物の増殖による構造物の解体、
可能だ、部屋が無いこの戦の握手の
擦れ違う待機の交換
音弾の振動が隙間無く溢れ
エンジンの中に笑みが掛け算されていく
弱々しくもたくましい汗でびっしょりなんだ

水円・・・

そして長い夢を見ていた
太陽の黒点に着地する
烏の鳴き声が聞こえる

日が暮れて、
帰っていくあの子らの後ろ姿が
今では勇敢に見える。

可能だ

             − 音信不通の爆心地から、モールス信号による伝心、そのスケッチ −
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