月光蝶/りぃ
 

散らばる鏡の欠片にあの日の情景を見た
月に向かって泳ぐ蝶々の群れの中
煌く金箔の粉を振りまく女王
あの星に辿り着く者はいない
月も星なら
地球も星なら
同じもの同士惹かれあうのは仕方が無い
決して触れ合わぬ距離の向こうで
逢いたいと思う気持ちだけが
蝶々を導いてゆく

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