少なからず、/千波 一也
強いられるのは
努力じゃないし
怠けでもないし
だから、
小言にとどめます
少なからず、
願いはあったから
怖れてきたから
だれの
どんな言葉にも
たやすく頷いたりしません
たやすく否定したりもしません
綺麗なものは
綺麗なままに、と
信じているだけです
少なからず、
抱えてきたので
負われてきたので、
ゆっくりと
見つめることを
心がけたいんです
ひとを
ながれを
向こうを、内を、裏側を
おもうわたしで
いたいんです
少なからず、
わたしらしさが
わかってきたから
続けてみるより他になく
なおさら
迷子になりそうです
が、
幸せをうたうのも
不幸せをうたうのも
わたしを
通した言葉なら、
聴きたいほうへ
聴きたいほうへ
進んでいこうと
おもうんです
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