we're drunk 'til the morning/ehanov
我々は朝まで押し黙る。壁の朽ちた食品工場に蔓延る黴の群れとして。投げ込まれた石が薄暗く音を立てる霧の湖として。黒ずくめの(発光して燃えているようなもの)に、孤児のずぶ濡れた(双眼鏡)に、深く沈んだ調子の浅いため息を被せながら、溶け出した水晶を雨の降らない湿地帯のぬかるみへ埋葬し、我々は朝まで押し黙る。
アスファルトが軋みだす太陽の隠れた夕暮れに、煤けた竹に跨る(未然)は水たまりを捕食する。欠けることを欠いてある水たまりは食らいつかれたのち地面に生息し、(未然)は地面を離れた。空気が砂混じりに濁って淀みだすとき、秋刀魚は焦げる。石塀に潰れた(未然)の頭から、かさぶたのような(赤黒く固まっ
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