足る景色(1)/野澤 尚也
 
とつひとつに感動し
屈託のない笑みを見せる
おかあさん の
うつくしさに

ぼくは泣いてしまいそう
あいしている
あのこにもにてる


 この身の回りにあったものが
 心底抜け出したい苦しみが
 どうしてこんなに
 きれいなんですか


みんながぼくにくれるもの
そのひとつひとつにあこがれる
すこしはうたれ強い形になって
しなやかに
艶やかに
にじんでゆく
ぼくのこころを
みてね

なにをかえすとか
はっきりいえないけど
あんな時間が流れている
あんないっしゅんだけは
えいえんになってほしかった
だけどかわらず日はすすむ
かなうのかわからない
希望をもちながら


一週間は七日だって希望です
区切る仕組みに奪われないいのちを
忘れていなければ、
また明日。
戻る   Point(7)