冷静に違える、交換/高梁サトル
 
 

 しろやぎさんからおてがみついた
 くろやぎさんたらよまずにたべた


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不穏な空気に包まれた景色を見ていた
不安があちこちに転がっている
ひとつの石の周りから
波紋のように広がっていく憎悪を
何もせずにただ眺めていた
事実はこれほど簡単に
歪曲され伝わっていく

罪状がくだるのならば「無慈悲なほどの無関心」

それはどのような罰で裁かれるのだろうか
断頭台に寄り掛かって
聴衆のざわめきを聴いている


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不感症なのは
望んだり受け入れたりするすべてが
堕落してしまうことのような気がしたから

人間はいつだって
理想と腐敗を繰り返して生きている
その狭間に在るゆらめきのこと
少しでも考えられたなら
僕らのセカイはいつだって
ちいさく変わっていくんだろう

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