時間旅行/
umineko
光として分離される
それよりも
夏の匂いが
そらいっぱいの水滴で冷やされていくその有様を
誰とも共有できない
そうだ
それはたぶん私だけの
グラディエーション
暮れてゆく空の哀しみを私はいつかあなたのそばで
哀しみも寂しさもひとりぼっちで
だけど
時間は正直に流れていくよ
あなたと
私が
隠している心のひだをひとつひとつ重ね塗りして
同じ空を同じ角度
同じ意味で分け合えるなら
そこまで
私はゆっくり歩いていこう
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