夏の総括/……とある蛙
 
つまりは総括なのだ。

ありとあり余る残滓と
ありとあり余る余韻と
ありと有り余る余震と
ありとあり余る贅肉と
ありとあり余るバリと
ありとあり余るカニバリズム

雷鳴の中 交差点を
小走りで走る 一組の男女

打ち付ける雨粒
車に拡散される水しぶき
蹴散らされる水たまり
マンホールから流れ溢れる下水
溢水、流水、脱水、首吊り
カニバリズム

ありとありあまる

ありとあり余る余暇と
ありと有り余る余談と
ありとあり余る与太と
ありとあり余る余語と
ありとあり余るカニバリズム

急な登攀 急な決断
あいまいな言い訳
あいまいなコノワタ
急な寸断 急な判断


空には雲と風が吹き
海にはうねりと雨粒
地には地震と洪水
人には誇りと欲望

すべての総括は
プラスマイナスゼロ
人を食い散らかした結果は
夏場には耐えられない腐臭
マイナスとこばえ

この暑さだWW
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