リアルマッコイ/和田カマリ
ケツを拭いたらしい
糞にポタポタと
鮮血が落ちている
バンドエイドを貼ってやった
もちろん糞の上にね
誰だってそうするでしょ
換気のために窓を開けた
ここは公団の五階
二人暮らしを始めて
もう何年になるだろう
俺たちのSEXの相性
◎
相手の感じる所
手に取るように解った
それに今
ファックしてたのが
次の瞬間
ファックされていた
なんて具合に
二人の体の間を
意識が入れ替わる
事があった
なので結構
脱糞しちゃってたの
本当は俺なのかもね
はるか遠くに
夜の呼吸に合わせ
妖しく明滅する
完成間近の電波塔が見えている
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