メロンアイランド/乾 加津也
 
作の要因を特定するには至らなかった、ただ研究担当者のレベルでは、この痙攣が被験者にとって心身のバランスを保たせているのではないかと思惟させる節は散見された、被験者の問診では島では痙攣は無いという、確かな報酬、それは百トンのベリリウム銅合金であり、研究の期間が終了し、被験者が帰郷した日の三日後に船舶輸送で島に搬入された、ただ、これら被験者は数日後に行方不明となり、狂死したらしいとの噂が広まったため、この事件以来、島民は旅行客を受け入れることはあっても誰一人島を出ようとはしない



最後に、メロンアイランドでは、なえた羊が食されている


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