許されたひと/恋月 ぴの
人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう
これも運命ってやつなのかな
※
みんなはひとつの輪になっている
それなのにわたしだけ一歩後ろに下がっていた
というか、あれはなんだろうね
肘とかで弾かれたわけでもないのに
気がつけばわたしひとり輪の外へ出ていた
今さら、ひがんでもしかたないから
みんなが笑えばわたしも笑う
みんなが頷けばわたしも頷いて
さあ行こうか
なぜだか、わたしひとりだけその場に取り残され
みんなは、どこかへ行ってしまう
おしゃべり楽しそうだったよ
なのでわたしも楽しかったふり
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