許されたひと/恋月 ぴの
 
人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう

これも運命ってやつなのかな




みんなはひとつの輪になっている
それなのにわたしだけ一歩後ろに下がっていた

というか、あれはなんだろうね

肘とかで弾かれたわけでもないのに
気がつけばわたしひとり輪の外へ出ていた

今さら、ひがんでもしかたないから

みんなが笑えばわたしも笑う
みんなが頷けばわたしも頷いて

さあ行こうか

なぜだか、わたしひとりだけその場に取り残され
みんなは、どこかへ行ってしまう

おしゃべり楽しそうだったよ
なのでわたしも楽しかったふり
[次のページ]
戻る   Point(28)